2010年9月29日水曜日

「本郷通り、」第7号の予告

そういえば、昨日の投稿で書き漏らしておりました。来るべき第7号について。

第6号巻末にも記したとおり、次号は「創作特集」を予定しています。
期日は未定ですが、今年度論文提出にあたる同人諸氏の投稿が間に合うよう、
年明け~年度末までを大凡の目安として編集に入ります。
投稿してみようかと思った方は是非執筆を始めてください。
論文組の皆さんも、論文を書きあぐねたときの気分転換には「創作」をどうぞ!

もちろん、特集以外の評論・連載記事等も募集してまいります。
以上宜しく。暫定編集長代行がお送りしました。

「本郷通り、」第6号発行のお知らせ

ご無沙汰していました、暫定編集長代行(河岸)です。

告知が遅れましたが、「本郷通り、」第6号(2010年夏号)を先日発行いたしました。
今号は事前告知では「特集:宇宙」と銘打っておりましたが、実態は「小特集:宇宙」というべきものとなってしまい、編集部の無能をまたまたまたもや露呈する始末となり、恐懼にたえぬ次第であります。
今回「宇宙」をテーマに寄せられた文章は三作です。
数こそは少ないながら、この道のプロフェッショナルから寄せられた原稿を含む三作は非常に素晴らしいものです。今号でも質の高い文章を弊誌からお送りできることは編集部一同大いに喜びとするところであります。

特集外の主な内容を箇条書きにしてみましょう。
・「本郷通り、」誌初の試みとなる劇評で学部の新人が初登場。この劇評枠は連載化を目指しています。
・創作は日本語の小品一点に加え、英語による小説も今回はじめて掲載しました。
・評論は、力作バルザック評一挙掲載&ナボコフ『賜物』書評。
・前回第五号で発端部を紹介した「マックスとモーリッツ」の続きの翻訳を掲載。
・連載はついに一本だけになりました・・・・・・。拙稿「マンホール趣味について」です。暗渠の次はマンホールが熱い!

ざっと以上のごとくであります。
最新号は研究室に山積みになっておりますから、お立ち寄りの際にお求めください。定価当分0円也。

以上、どうぞよろしく。

2010年9月25日土曜日

Kindleに独和辞典を入れる

Kindleのことばかり書いていていいのだろうか、と思いつつ、どれだけはまっているかをそこから察していただけたらと。

Kindleは3になって、日本語対応しました。ということは、辞書だって頑張れば入れられるわけで、実際すでに英辞郎が出ています。おそらくいずれもっと増えるだろうし、ドイツ語も「アクセス独和」あたりが入るとは思うのですが、いかんせんドイツ自体あんまりKindleで盛り上がっていない感じで、コンテンツが充実しない以上、いつまで待てばよいのやら、という感じです。

というわけで、PC用の「クラウン独和」を買ってきて、入れてみよう、と試みたわけです。ちなみに我が家にはすでに紙の同書が2冊ある上に、電子辞書にも入っていて、今更PCに入れてもしょうがないのですが、Kindleで使えるとなれば話は別です。というより、単に新しいもの好きの血が騒いだというべきかもしれません。

ネット上の情報を辿りに辿って、BTONICからEPWINGへ、と順調に来たものの、いろいろと困難がありました。英語と日本語だけならShift_Jisが、横文字だけならASCIIがある、しかし使いたいのはUnicodeなのだ、とか、またドイツ語の特殊フォントは「クラウン」の方で画像として扱われていて、置き換える必要がある、というわけで、そのまま使えるスクリプトが見当たりません。データをテクスト形式で持っていながら、最後の形式に変換できなかったので、辞書の形式をスクリプトを参照にしながら把握して、自分でマクロを書いて(さすがに辞書なので、大量処理ができないと話にならないのです)苦闘すること24時間弱、ようやく形式変換できました。
(なお、手探りで変換してはマクロを書き変え、という具合だったので、ここでアップロードできるような一括スクリプトのようなものはありません。万一検索などで辿りついた方はすみません。)

というわけで、スクリーンショットをいくつか。Kindleはショートカットで(alt+shift+G)スクリーンショットが撮れるのです。

こんな感じ。ただ、Kindle3は現時点で「~」の記号が出ないんですね。Kindle for PCだと出ですが。あと、右下の「more」の上が消えるのはどうやら仕様のようです。英辞郎を使っていても同じ現象が起こるのですが、業者さんのせいではなかったということですね。

辞書を選ぶとこんな感じ。但し、とても重い。英辞郎よりデータ量が少ないのにこうなのは、たぶん辞書を作る際のhtml分割数が少なかったのではないかな、と反省。一般的な独独くらいにしたつもりなのですが。
//訂正:そのあと使っていたら特に遅くはありませんでした。

まあ、活用形が拾えないので、実はあんまり役に立ちません。むしろ、英和以外もいけるぞKindle! という将来性のアピールとして、参考になればなどと思いつつ。

2010年9月22日水曜日

きんどる五段活用

相変わらずきんどってます。これはほんとに楽しい。出かけても、寝転がっても、お風呂に入っても(要ジップロック)、それにパソコンで文章の校正をするにも、Kindleで見てやった方が実際の本っぽくて作業がはかどったり。辞書を変えてみたり、プロジェクト・グーテンベルクでテクストを漁ったり。Kindle用のフォーマットのものがダウンロードできるので、楽ちんです。

ただ、英語以外はまだ手ごわいですね。いろいろネットをさ迷って、英語を読み久しぶりにコマンドプロンプトを起動し、初めてPythonの実行ファイルを使って、どうにかドイツ語の辞書を用意できたものの、活用形や複数形を元の形で表示してくれないので(英語はできる)、まだまだ実用的ではありません。その上、ドイツのグーテンベルクさんは、Kindleに優しくないので、結局英語版のグーテンベルクにある数少ないgermanyのテクストを放り込むくらいで、なかなか読みたいものもなく。

という具合で、4日たって読んだのが、ウォルポールの「オトランド城」と漱石の「倫敦塔」。考えれば、どちらも建物で、しかもイギリスづいている。どうせならイギリス人作家のイギリス建物話を読めばよかったかもしれない。

しばらくはこれで英語の長編でも読んで遊びたいな、と思いつつ、もうすぐ新学期ですね。

2010年9月19日日曜日

ロシア旅行の終わり

 10人の旅の仲間と共に秋のモスクワ、ペテルブルクを旅してきた。たかだか一週間ちょっとしかいなかったのに、何だが一つの季節を過ごしてきたかのような気がする。ロシアは欝な気分で旅行するものと思っていたけど、お祭りみたいに楽しい旅だった。

 以上、取り急ぎ帰国報告までに。詳しい話はいずれまたミーチャに語ってもらいましょう。俺はしばらく論文に専念したいと思います。

2010年9月18日土曜日

Kindle now!

Kindleが我が家にやってきました。写真はありません。実物を見たい人は水曜日に勉強会に来てください。

感想を長々と述べたいという気持ち以上に、いろいろ遊んでいたいので、簡潔に特徴だけ。

1.英語の作品、または日本語の著作権切れ作品をたくさん読みたい人には最適。
2.動きは全体的に重いので、3Gが使えるけどブラウジングはあまりする気にならない。非常用およびAmazon.comのものを買うとき用。
3.画面の反転は目が疲れそう。ただし、文字を読むだけならページの切り替え時だけ目を閉じたりしてれば大丈夫。
4.辞書便利。たとえ動きが重くて、なかなか対象の単語に辿りつかなくても、電子辞書引くよりはずっと早いし、たぶん目の焦点を変えたりしなくていいので疲れにくいと思う。OADとかODE(OEDではなく)が入っているので英文卒くらいの英語力があればがんがんに読める。英次郎は悪くないけど、データが多すぎるのか、辞書の反応がさらに遅くなるような。

というわけで、みんな買ったらいいと思うよ、英語でなくドイツ語が専門、とかでなければさ。

……なんて、ドイツ語が専門でもこれは楽しいので買ってよかったです。過度な期待をしなければ(ちょっとでも頑張らせようとすると、ふた昔前のPCをいじっているような重さを耐え忍ぶことになりますが)、文字を読む機械としてはとてもいいものです。

2010年9月15日水曜日

勉強会

こんばんは、編集(片)です。
またお前か、とお思いの方、そうです、また僕です。すみません。そのうち他の人も書いてくれると思うのですが、みんないろいろと忙しいので。

今日は勉強会をしました、ヴェルヌの「ザカリウス親方」の感想を言い合って。その場で、もっと人が来たらいいのに、そのためにはブログでお誘いの文でも書くべきではないか(書きたい! ではなく)、という話があったので書いている次第です。

来週は、トーマス・マンの短編を3つ扱います。岩波文庫の短編集から「幸福への意志」「餓えた人々」「悩みのひととき」。読んできて、感想を言って、感想を聞くだけです。そんなに敷居が高いものではないので、お暇な方は雑談でもするつもりで来てください。外部の人でも、こんなブログを読んでくださるような方なら歓迎です。ちなみに、本郷にある大学の、両側の大きな門の間くらいにある噴水の近くの建物の一番上の方でやっています。これで分らない方はメールにてお尋ねください。

以下、実は先に書いたけれども、こんなお堅い内容では来る人も来なくなるだろう、と思って順番を変えた、勉強会の意義についてのお話。

2010年9月13日月曜日

本郷から秋葉原までカメラ散歩などす

バルドス氏が更新するだろうと思っていたのに、完成した「本郷通り、」一部だけを持ってロシアに逃亡してしまったので、代わりに何か書きます。

最近、気温が下がって……いたのは一時的だったようですが、おかげで多少は散歩がしやすくなりました。雑誌名のとおり、編集拠点は本郷のあたりなのですが、どちらに向かっても歩いても何かしらあって、お散歩カメラなど持ってのんびり歩きまわるにはいいところです。

このあいだは、コンパクトカメラを2つ持って、本郷から秋葉原まで歩きました。そのときの写真でもいくつか貼っておこうかと思います。長くなってしまったので、「追記の区切り」というのを使ってみる。

2010年9月9日木曜日

遅々としながら進む

さて、雨にも負けず、とは宮沢賢治であって、「本郷通り、」六号に原稿を頂いたT教授の贔屓の作家ですが、昨日は大雨に負けそうになりながら作業をしました。ブログ連載「晩夏のセラピオン兄弟」(ちなみに語源であるホフマン・ドイツ語的には「ゼラピオン」)にも登場する辣腕編集員のケイシーの助けもあって、表紙は刷り終わり、紙も折り終わり、ホチキスも半分程度は終わった、というわけであとは50部ほどのホッチキス留めだけとあいなりました。ちなみに、表紙は二色から選べますが、一部印刷ミスで重ね刷りになってしまっているので、身内の方だと自覚のある方は、できるだけそちらから自分の分を確保していただけるとありがたいです。

2010年9月6日月曜日

晩夏のセラピオン兄弟 4

ケイシー・ツボノヴィッチは語り終えた。沈黙が辺りを支配した。ソーニャが先刻とは打って変わった静かな調子で言った。「そう、過去は突然思いがけない形でやってきて、あたしたちを脅かすのね。過去を振り捨てるのは難しい。でも、それでもあたしは過去を捨てたいの。思い出さなければ、それは存在しないのと同じなのじゃないかしら。」
 その予期しなかった内省的な口調に、一同は驚き、そして胸を打たれた。いつまでも続くかと思われた沈黙を破って、イッペーオが言った。
「よかったら、次はソーニャさんが話しませんか?」
ソーニャは首を横に振った。その顔には神経質な笑みが浮かび、口調は蓮葉な調子を少し取り戻していた。
「あたしには語るべきことは何もないわ。あたしは今日過去を置いて来たの。あたしにはもう過去はないのよ。だから、話すことは何もなくて、ただみんなの話を聞いていたいのよ」

 とその時、今しがた店に入ってきた若い男が、セラピオン兄弟のテーブルに目をとめると真っ直ぐ近付いてきた。ジャンゴという名の、本郷通り界隈をふらついている不良だった。黒いぴったりしたズボンをはき、明るい色のシャツを幾分くずし目に着ている。頭にはつばの短いカウボーイ・ハットを斜めにかぶっている。きれいに磨き上げられた黒い拳銃の握りがガン・ベルトから突き出ていた。自分を伊達男だと思いたがっている男だった。チムニーにはあまり来ないが、たまにやって来ると学生たちにしつこく絡んで一悶着起こすのが常だった。今日は悪いことに、すでにかなり引っかけてきたらしかった。

 彼の姿を認めたとき、ソーニャがはっとした表情を浮かべた。そして投げやりな調子でぼそっと言った。
「さっそく過去の影がやってきたようね」
ジャンゴはソーニャの真横に立つと、見下すような目つきで一同をにらんでから言った。
「おい、隣町のクラウディアじゃねえか。何でこんなところにいるんだ。この子羊みてえな男たちは何だあ?」
「あたしはソーニャよ」
「ソーニャ? バカ言ってんじゃねえ。お前はクラウディアだ。まさかクライトンとこから逃げてきたんじゃねえだろうな」
「ほっといて」
「ふざけるな。俺が連れ戻してやる」
ジャンゴはソーニャの片腕を取ると、無理やり引き立てにかかった。ソーニャは机の端を握り締めて抵抗した。ケイシーがおもむろに立ち上がると、男の腕に手を置いてゆっくりと言った。
「おい、よさないか。彼女は君と一緒には行かない」
 ジャンゴは、折よく憂さを晴らす機会が転がり込んできたのを喜んで、待ってましたとばかりにケイシーの方に向き直った。
「おい、生意気な口を聞いてんじゃねえ。俺はこいつをこいつの居場所に連れ帰ろうとしてるだけだ。口出せねえ方が身のためだぞ。それにお前はこいつの何なんだ?」
ケイシーはためらわず答えた。
「彼女は僕の優しい人だよ」
その答えを聞いてジャンゴは癇癪球を破裂させた。
「俺をからかってやがるな!」
そしていきなり腰の拳銃に手をやった。固唾をのんで一部始終を見つめていた客の間に悲鳴が上がった。ジャンゴがまさに拳銃を抜こうとした瞬間、カワギシエフスキーの鮮烈な拳が宙を飛び、ジャンゴの顔面をとらえた。ジャンゴはあえなく床に伸びてしまった。
「一丁上がり。アハハハ」
カワギシエフスキーはケイシーにウィンクをして見せた。(続く)

2010年9月5日日曜日

「本郷通り、」もKindleで読みたい

相変わらず暑いですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

どうでもいいことですが、「本郷通り、」編集部ブログはかつて、「本郷通り 編集部 ブログ」と打たないと検索上位に来なかったのですが、今では「本郷通り 編集部」や「本郷通り ブログ」だけでも引っかかるようになりました。いずれは「本郷通り」だけでも検索できるよう、これからも鋭意頑張りたいと思います。(ものすごい篤志家の方がgoogleに大量の広告を……いやいや、地道に頑張りましょう)

ついでに業務連絡を。水曜日、残りの製本を終えてしまおうと思います。色紙は先週50部買ったやつを追加で買っていきます。残っている過程は、表紙の印刷と、重ねて折るのと、ホッチキスとです。いい加減完成させて、次の週が集中講義で毎日開室なので、どんどん持って行ってもらいましょう。

ついでに個人連絡も。体調を崩してた間に予算の申請とかがぎりぎりになってしまったので、資料集めの海外旅行は延期します。代わりといってはなんですが、Kindle3を発注しました。注文殺到みたいで、届くまでにまだ2週間くらいかかりそうですが、休みの終わりはこれで遊ぼうと思います。ちょっと調べたら、青空文庫のzipを縦書き・読みやすいフォントにしてくれる青空キンドルだとか、英辞郎のKindle対応版だとかすでにあって、英語音痴な僕でも楽しめそうです。

といった感じ。幹事と言えば(と編集(片)は意識の流れ的に思い出した)、編集(河岸)氏が研究室のページに合宿の幹事レポートを書いているので、こんな文章を読むくらいお暇なら、そちらもぜひごらんください。

2010年9月2日木曜日

バラ色の街角に消えた女 2

第一章 事件

 
 「あの人じゃないか。」はっと立ち止まるとトミー・ヌードルスは振り返った。
薄暮の中、その日最後の講義を終えた学生たちの間をぬって、一人の女性が足早に歩きすぎていく。その後姿を見間違えるはずはなかった。以前にも二度ほど帰りがけに偶然一緒になったことがあった。それからの日々、再び彼女に行き合わせることを心のどこかで絶えず夢想していた。同じような夕暮れ時、その不思議なほどに周囲から浮き立って見える彼女の姿を、学生の群れの中に無意識のうちに探したりしていた。だが、その邂逅が今日訪れるとは思っていなかった。だから不意に視界をよぎったその姿は、まるで一つの幻のようだった。トミーは鼓動の速まるのを感じながら、図書館へ行くのを取りやめて踵を返して彼女を追った。一瞬の逡巡の間に、彼女はもうかなり行き過ぎてしまっており、大きな構えの校門を出るところだった。校門の陰に隠れて姿が見えなくなった。だが行先はわかっていた。以前のときと同じく、そして他のほとんどの学生たちと同じく、門に面した大通りを左に行き、最寄りの地下鉄の駅へと向うはずだった。

慌てて門を出て視線を左に遣ると、その先に彼女の姿はなかった。駅へと向う見知らぬ学生たちがまばらに歩いているだけだった。虚を衝かれて視線をさまよわせると、大通りと交わる細い横道の一つに今しも彼女が入っていくところだった。なぜ? 疑念が胸をよぎった。後姿を見送りながら、その横道の先に何があるのか、思い巡らした。何も思い浮かばなかった。そこは、人家が軒を並べているだけのありふれた住宅街で、ほとんどの学生にとっては異国のようなものだった。だから、これからみなが電車に乗って、家に帰るなり、歓楽街にくり出すなりしようという時間に、わざわざそんな横道に入っていく理由があろうとはとても思えなかった。しかも彼女の足取りは確固たるもので、気ままな散歩者のそれではなかった。トミーは考えあぐねて、しばしの間立ち尽くしていた。彼女の後姿は一つの謎だった。暗い想像を誘う一つの謎だった。

そのとき、遠く彼女の手もとに何かがちらっと光った気がした。鏡のようだった。彼女はそれを顔の前にかざした。それは、残照を反射して一瞬鋭い光を放つと、すぐにかばんにしまわれた。やがて彼女の姿は小道の奥に消えて見えなくなった。暗い好奇心の虜となった彼は、最後のためらいを捨てると、後を追ってほの暗い小道へそっと入っていった。

2010年9月1日水曜日

ゲーテ・インスティテュート

編集(河岸)氏の投稿を見て、たしかに、せっかくネットなんだから画像くらい使ってみた方がいいなあ、と思ったので、ちょうど今日、はじめて赤坂の「ゲーテ・インスティテュート」に行ってきたその写真でも。
青山一丁目から、通りをまっすぐに歩くと、NTT ComunicationsやらSCEIの先にカナダ大使館が見えてきます。

なんか、写真を入れたら勝手にtableタグが挿入されていやな感じだけれども、修正するのも面倒なので、投稿してみてひどい結果になっていなければ気にしないことにしよう。さて、なお少し歩くと、こんどは高橋是清の家だったというところに公園が。
都会だけに、虫の声がうるさいのが逆に新鮮な感じがします。この中を抜けても遠回りにならないので、どうせだから突き抜けましょう。
そして、これがドイツ文化会館にして、ゲーテ・インスティテュートが入っている建物です。正面にレストランの看板が出ているので、多少躊躇しつつも中に入ってみました。
(ここからは写真はありません。)

ゲーテ・インスティテュートは、ドイツが各国に作っている語学・文化宣伝拠点で、セルバンテス・センターや孔子学院みたいなものです。京都や大阪にもあるみたいですね。
語学学校に行きたいのはやまやまながら、先立つものが、という自分がなぜ来たかと言えば、ここに図書室があるという話を聞いたからです。案内板を見ると2階だということで、おそるおそる上がってみました。(なお、1階には、ドイツ観光案内の充実した無料パンフレットだとか、DAAD(ドイツ学術なんとか)の奨学金の告知などが貼ってあるので、それらにも目を通すといいでしょう。僕もいくつか貰ってきました。)
2階の図書室は、貸出には1年あたり3000円(学生は1500円)の会員証が必要だそうですが、閲覧は自由に行えるということで、ドイツ語の勉強にはうってつけの場所だと思いました。本に関しては、19世紀をやっている自分には多少不満もなくはないのですが、ドイツ語の本に囲まれ、置いてあるソファーに座るだけでも幸福感があります。それに辞書は大抵のものがそろっていて、机も少ないながら広く使えるので、家の近くなら文句なしに通いたいところです。(残念ながら、我が家は田舎にあるために、通うだけで片道1時間以上かかってしまうのですが……。)

というわけで、まあ、読者の皆様がドイツ語に興味をお持ちなら、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか、という具合で今日の投稿は終わり。