暫定編集長代行・カワギシです。
年末年始はとある季節商品を何万枚も右から左へ左から右へと運ぶアルバイトで明け暮れました。目下のところ、月末に振り込まれるはずの賃金(風呂屋代にして1年分強)をあてにして古書漁りの欲求が燃え盛っております。
例えば。文遊社の由良君美を買い、岩波文庫の新刊のホッケを購い、筒井康隆の新刊書評集を求めたかと思えば、スロヴァキアの地方都市に魅力的な品揃えの古書店を見つけて20冊弱注文 …なんて具合。1959年に出たブラッドベリ「太陽の金の林檎」スロヴァキア語版なんて珍本がもうじきわが陋屋の一角を飾ります。
こんなことではいけません。あっという間に短期バイトのアガリなぞ吹っ飛んでしまう。ほんとうに困ったものだ!
…いや、こんな私事を書くために投稿ページにアクセスしたのではない。本題に入ります。そう、次号すなわち「本郷通り、」第7号創作特集の件です。
だいぶ前にも予告記事を書いたと思いますが、年度内の刊行を目指してぼちぼち始動します。
特集は「創作」。勿論特集外の記事も含めて、研究室界隈から原稿を募りたく思います。
また、じつは今回、卒業間近の某君が編集への参戦を希望しておりまして、彼を中心に4年生たちの置き土産の原稿がいくらか集まるかもしれません。
というわけで執筆陣各位の奮励努力を期待します。それとともに読者諸兄は第7号を期待せよ!
東京のどこかでひっそりと作られ、配られ、そして読まれたり読まれずに捨てられたりする、そんな小さな文芸同人雑誌についてのあれこれ。 「、」は、終止符とは違い、継続を前提としている。相米慎二の『ションベン・ライダー』のラストを思い出そう。「本郷通り、」は流れてやまない本郷通りの姿を表している。ネフスキー大通りでも、シャンゼリゼ大通りでもないが、そこに身を置けば、さまざまな声が聞こえてくるはずだ。われらが本郷通りの、一瞬一瞬のきらめき、かなしみを映し出す、ポリフォニックなブログ。
2011年1月8日土曜日
2010年10月9日土曜日
間違い探し
「紺屋の白袴」という言葉があります。あるいは「医者の不養生」。
つまり、編集というのは人さまの原稿を預かる身であって、それのチェックなどしていたら自分の原稿に誤字が混ざっても気づかない、という意味合いの諺ですね。最新号をお手持ちの方は43頁右の列の真ん中あたりを見ていただきますと、「木」という字がございます。
なになに? その前の段落の方が訳がこなれていなくて問題じゃないか? まあ、それはその通りでごもっともなのですが、もっと本質的な問題がありまして、この訳は前号来、全体を通してひらがなまたはカタカナのみで来たのです。それなのに、ついつい「木」が、なんの疑問もなく入り込んでしまいました。表音文字同様に一音しか持たないせいかもしれませんが、残念なことです。
もっとも、こんな些細な部分よりも、全体のできの方が大事なんですけどね。
「木を見て森を見ず」なんて言葉もありますので。
つまり、編集というのは人さまの原稿を預かる身であって、それのチェックなどしていたら自分の原稿に誤字が混ざっても気づかない、という意味合いの諺ですね。最新号をお手持ちの方は43頁右の列の真ん中あたりを見ていただきますと、「木」という字がございます。
なになに? その前の段落の方が訳がこなれていなくて問題じゃないか? まあ、それはその通りでごもっともなのですが、もっと本質的な問題がありまして、この訳は前号来、全体を通してひらがなまたはカタカナのみで来たのです。それなのに、ついつい「木」が、なんの疑問もなく入り込んでしまいました。表音文字同様に一音しか持たないせいかもしれませんが、残念なことです。
もっとも、こんな些細な部分よりも、全体のできの方が大事なんですけどね。
「木を見て森を見ず」なんて言葉もありますので。
2010年9月29日水曜日
「本郷通り、」第7号の予告
そういえば、昨日の投稿で書き漏らしておりました。来るべき第7号について。
第6号巻末にも記したとおり、次号は「創作特集」を予定しています。
期日は未定ですが、今年度論文提出にあたる同人諸氏の投稿が間に合うよう、
年明け~年度末までを大凡の目安として編集に入ります。
投稿してみようかと思った方は是非執筆を始めてください。
論文組の皆さんも、論文を書きあぐねたときの気分転換には「創作」をどうぞ!
もちろん、特集以外の評論・連載記事等も募集してまいります。
以上宜しく。暫定編集長代行がお送りしました。
第6号巻末にも記したとおり、次号は「創作特集」を予定しています。
期日は未定ですが、今年度論文提出にあたる同人諸氏の投稿が間に合うよう、
年明け~年度末までを大凡の目安として編集に入ります。
投稿してみようかと思った方は是非執筆を始めてください。
論文組の皆さんも、論文を書きあぐねたときの気分転換には「創作」をどうぞ!
もちろん、特集以外の評論・連載記事等も募集してまいります。
以上宜しく。暫定編集長代行がお送りしました。
「本郷通り、」第6号発行のお知らせ
ご無沙汰していました、暫定編集長代行(河岸)です。
告知が遅れましたが、「本郷通り、」第6号(2010年夏号)を先日発行いたしました。
今号は事前告知では「特集:宇宙」と銘打っておりましたが、実態は「小特集:宇宙」というべきものとなってしまい、編集部の無能をまたまたまたもや露呈する始末となり、恐懼にたえぬ次第であります。
今回「宇宙」をテーマに寄せられた文章は三作です。
数こそは少ないながら、この道のプロフェッショナルから寄せられた原稿を含む三作は非常に素晴らしいものです。今号でも質の高い文章を弊誌からお送りできることは編集部一同大いに喜びとするところであります。
特集外の主な内容を箇条書きにしてみましょう。
・「本郷通り、」誌初の試みとなる劇評で学部の新人が初登場。この劇評枠は連載化を目指しています。
・創作は日本語の小品一点に加え、英語による小説も今回はじめて掲載しました。
・評論は、力作バルザック評一挙掲載&ナボコフ『賜物』書評。
・前回第五号で発端部を紹介した「マックスとモーリッツ」の続きの翻訳を掲載。
・連載はついに一本だけになりました・・・・・・。拙稿「マンホール趣味について」です。暗渠の次はマンホールが熱い!
ざっと以上のごとくであります。
最新号は研究室に山積みになっておりますから、お立ち寄りの際にお求めください。定価当分0円也。
以上、どうぞよろしく。
告知が遅れましたが、「本郷通り、」第6号(2010年夏号)を先日発行いたしました。
今号は事前告知では「特集:宇宙」と銘打っておりましたが、実態は「小特集:宇宙」というべきものとなってしまい、編集部の無能をまたまたまたもや露呈する始末となり、恐懼にたえぬ次第であります。
今回「宇宙」をテーマに寄せられた文章は三作です。
数こそは少ないながら、この道のプロフェッショナルから寄せられた原稿を含む三作は非常に素晴らしいものです。今号でも質の高い文章を弊誌からお送りできることは編集部一同大いに喜びとするところであります。
特集外の主な内容を箇条書きにしてみましょう。
・「本郷通り、」誌初の試みとなる劇評で学部の新人が初登場。この劇評枠は連載化を目指しています。
・創作は日本語の小品一点に加え、英語による小説も今回はじめて掲載しました。
・評論は、力作バルザック評一挙掲載&ナボコフ『賜物』書評。
・前回第五号で発端部を紹介した「マックスとモーリッツ」の続きの翻訳を掲載。
・連載はついに一本だけになりました・・・・・・。拙稿「マンホール趣味について」です。暗渠の次はマンホールが熱い!
ざっと以上のごとくであります。
最新号は研究室に山積みになっておりますから、お立ち寄りの際にお求めください。定価当分0円也。
以上、どうぞよろしく。
2010年8月25日水曜日
片面印刷
今日は「本郷通り、」6号の修正と片面の印刷に終わってしまったので完成は来週かその先くらいでしょうか。
回を重ねるごとに、プリンタの設定とかは使いこなせるようになって、前はB5で一ページずつ印刷してリソグラフのガラス板でできるだけ平行に並べたりしていたけど、今では最初からB4表面だけ・裏面だけ、とかで出せるようになりました。これで左右がでこぼこになったりはしないはず。
一方で、自分でも気づいているのですが、手を抜くところは抜くようになってしまって、これについては印刷しながらこれでよかったんだろうか、などと葛藤もあり。前は余白に次号の特集の説明を入れてみたりとか、編集段階での遊びがあったんですが、今はつい、原稿を集めた、流し込んだ、一丁上がり的なルーチンワークで終えてしまいます。せっかく編集を自分たちでできるからこそ、そこに可能性を探すというか、遊び道具を見つけるような姿勢は忘れずにいたいな、とこれが次号に向けてのちょっとした反省。
しかし、今日は嘱託の方を除くと、先生1人と外部の人1人にしか会いませんでした。みんな充実しているんだなあ、このリア充め。まあ、B4の白紙に「本郷通り、」の文字列が刷られていくとき、文字はリアルの重量を獲得するわけで、そういう意味ではこれも電脳充に対するリア充には違いない。
回を重ねるごとに、プリンタの設定とかは使いこなせるようになって、前はB5で一ページずつ印刷してリソグラフのガラス板でできるだけ平行に並べたりしていたけど、今では最初からB4表面だけ・裏面だけ、とかで出せるようになりました。これで左右がでこぼこになったりはしないはず。
一方で、自分でも気づいているのですが、手を抜くところは抜くようになってしまって、これについては印刷しながらこれでよかったんだろうか、などと葛藤もあり。前は余白に次号の特集の説明を入れてみたりとか、編集段階での遊びがあったんですが、今はつい、原稿を集めた、流し込んだ、一丁上がり的なルーチンワークで終えてしまいます。せっかく編集を自分たちでできるからこそ、そこに可能性を探すというか、遊び道具を見つけるような姿勢は忘れずにいたいな、とこれが次号に向けてのちょっとした反省。
しかし、今日は嘱託の方を除くと、先生1人と外部の人1人にしか会いませんでした。みんな充実しているんだなあ、このリア充め。まあ、B4の白紙に「本郷通り、」の文字列が刷られていくとき、文字はリアルの重量を獲得するわけで、そういう意味ではこれも電脳充に対するリア充には違いない。
2010年8月24日火曜日
もうすぐ完成
さて、なんだか枠物語のようなブログになっていて、完結まで別のことを挟むのは差し控えようなどと思っていたのですが、「本郷通り、」の次号をお待ちの全国150名(平均発行部数)の皆様にご連絡をと思いまして。
「本郷通り、」6号は、特集:宇宙が小特集:小宇宙になってしまった感がありますが、無事ゴール一歩手前まで漕ぎつけました。あとは発見した誤字などを直して、リソグラフで手作りするだけです。そう、いまどきリソグラフなんですよ、コスト削減のために。それでもガリ版の時代に比べればずいぶん楽になりました。
いずれは電子出版なども考えつつ、ホッチキスで留められた安っぽい紙の束にもどこか愛着を覚えつつ、われわれは複製技術時代の芸術を生きていますよ、ベンヤミン先生。これが芸術と言えれば、ですけどね。
「本郷通り、」6号は、特集:宇宙が小特集:小宇宙になってしまった感がありますが、無事ゴール一歩手前まで漕ぎつけました。あとは発見した誤字などを直して、リソグラフで手作りするだけです。そう、いまどきリソグラフなんですよ、コスト削減のために。それでもガリ版の時代に比べればずいぶん楽になりました。
いずれは電子出版なども考えつつ、ホッチキスで留められた安っぽい紙の束にもどこか愛着を覚えつつ、われわれは複製技術時代の芸術を生きていますよ、ベンヤミン先生。これが芸術と言えれば、ですけどね。
2010年8月3日火曜日
そろそろ世代交代
さて、7月に出たはずの「本郷通り、」ですが、出てません。
私の不徳の致すところでありまして、もう今号で責任をとって編集から降りようかな。
とりあえず、一番「これだけはないと出せない」という原稿が届きましたので、
そろそろラストスパート、お盆明けには出そう、と思っています。
といってもこればっかりは、僕が頑張ってたくさん原稿を書くというわけにもいかないので。
編集者にもっとも必要なのは、原稿を督促するスキルではないかな。自分にはこれがまったく足りません。
私の不徳の致すところでありまして、もう今号で責任をとって編集から降りようかな。
とりあえず、一番「これだけはないと出せない」という原稿が届きましたので、
そろそろラストスパート、お盆明けには出そう、と思っています。
といってもこればっかりは、僕が頑張ってたくさん原稿を書くというわけにもいかないので。
編集者にもっとも必要なのは、原稿を督促するスキルではないかな。自分にはこれがまったく足りません。
2010年7月24日土曜日
原稿
原稿が集まりません。こうなったら上下分冊で出してしまおうかな。
意外と不評じゃなかったらそれはそれで困るだろうなあ。
「あ、今回原稿落としそうなので下巻の方でお願いします」
とかみんなが言い出したら、上巻が出なくなり、上巻が出なければ下巻の締切りはこない。
それはそれで少しだけ平和になる気もしないでもない。
……と、とにかく、7月中に出すという目標は最後まで譲らないですよ。
意外と不評じゃなかったらそれはそれで困るだろうなあ。
「あ、今回原稿落としそうなので下巻の方でお願いします」
とかみんなが言い出したら、上巻が出なくなり、上巻が出なければ下巻の締切りはこない。
それはそれで少しだけ平和になる気もしないでもない。
……と、とにかく、7月中に出すという目標は最後まで譲らないですよ。
2010年7月6日火曜日
第6号に向けて
さて、作りたてにしてもう放置されかかっているブログですが、それというのも、いまは「本郷通り、」6号の編集に取りかかっているから……と他にも各員それぞれの忙しい理由と、根っからの筆不精があると思うのですが、それはともかくとして、
「本郷通り、」は毎号に特集記事を設けていて、たとえば2号はロック、4号はグルメ、5号は女優など、同人誌だから許される気ままさで原稿が集まりそうなテーマを選択して、数十ページ程度それに割いています。
しかしいざ設定してから、意外と原稿が集まらない、あるいは執筆者を兼ねた編集者自身、とても自分たちでは原稿を書けない、と悲鳴を上げることになることもあります。
グルメ号がまさにそうでしたが、今号も同様に、テーマが決まってから各々が覚悟を決めるまでに、時間がかかったことかかったこと。おかげで当初は季刊を目指していた雑誌が、もうすぐ前号から1年を数えようとしています。
その前にどうにか出せるよう、誰もが忙しいなりに原稿を書き、集め、掻き集めているところです。したがってブログなど更新している場合ではありません。真綿で修羅場を迎えています。
そんな第6号の特集は「宇宙」です。いつも記事を書いてくださるあの方や、本誌には珍しい理系の方の特別記事など、皆様に楽しんでいただけそうな内容を盛り込んでいますので、もしどこかで見かける機会がありましたら(全部で100~200部程度しか刷りませんので、そうそう機会はないと思いますが)読んでいただけたら幸いです。
そういえば、次号のテーマが決まってません……。 何かお勧めのテーマなどありましたらコメントなどで提案ください。よろしくお願いします。
「本郷通り、」は毎号に特集記事を設けていて、たとえば2号はロック、4号はグルメ、5号は女優など、同人誌だから許される気ままさで原稿が集まりそうなテーマを選択して、数十ページ程度それに割いています。
しかしいざ設定してから、意外と原稿が集まらない、あるいは執筆者を兼ねた編集者自身、とても自分たちでは原稿を書けない、と悲鳴を上げることになることもあります。
グルメ号がまさにそうでしたが、今号も同様に、テーマが決まってから各々が覚悟を決めるまでに、時間がかかったことかかったこと。おかげで当初は季刊を目指していた雑誌が、もうすぐ前号から1年を数えようとしています。
その前にどうにか出せるよう、誰もが忙しいなりに原稿を書き、集め、掻き集めているところです。したがってブログなど更新している場合ではありません。真綿で修羅場を迎えています。
そんな第6号の特集は「宇宙」です。いつも記事を書いてくださるあの方や、本誌には珍しい理系の方の特別記事など、皆様に楽しんでいただけそうな内容を盛り込んでいますので、もしどこかで見かける機会がありましたら(全部で100~200部程度しか刷りませんので、そうそう機会はないと思いますが)読んでいただけたら幸いです。
そういえば、次号のテーマが決まってません……。 何かお勧めのテーマなどありましたらコメントなどで提案ください。よろしくお願いします。
2010年7月3日土曜日
はじめまして
このブログは、東京のどこか、と言っても雑誌名が雑誌名だけにある程度どの辺りかは特定されると思うのですが、そこでちまちまと号を重ねる同人雑誌「本郷通り、」に関連したことを、編集担当などが書き連ねていこうという、そんなブログです。
まだ試行段階ですので、今日あると思ったら明日には消えているかもしれませんが、雑誌本体とうまく併用することで、紙媒体とネットの相乗効果など生み出せるよう編集一同頑張って……怠惰なりに……放置しないように、やってまいりますので、どうぞほどほどにご期待ください。
まだ試行段階ですので、今日あると思ったら明日には消えているかもしれませんが、雑誌本体とうまく併用することで、紙媒体とネットの相乗効果など生み出せるよう編集一同頑張って……怠惰なりに……放置しないように、やってまいりますので、どうぞほどほどにご期待ください。
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