昨日は、プーシキン追悼の夕べの集いがあった。メイン・プログラムは『詩人の死』というプーシキンの伝記映画の上映だった。
これは、必ずしも史実に忠実ではないのだが、詩人としての栄光から一転して、権力との駆け引きと家庭の瑣事に追われ、やがて否応なく破滅的な決闘へと至る詩人の悲劇を、わかりやすく美しく描いている。
映画は、ミハイロフスコエ村の幽閉時代から始まる。詩人は隣村の地主の家に遊びに行き、そこで出会った17歳の少女ジジイのアルバムに即興で詩を書きつける。
ラスト、詩人の死の報せを聞いたジジイが、少女時代のアルバムを開き、詩人の書いた詩を読み直す。その朗読とともに映画は終わるのだが、なかなか感動的なラストだった。
人生がきみを裏切ることがあっても
嘆いてはいけない。腹を立ててもいけない。
気の滅入る日は、静かに耐えればいい。
喜びの日は、きっと来る。
心は未来に生きるもの。
今日の日が暗くとも
すべては儚く過ぎていく。
過ぎ去るものは、いつかきっと親しいものとなるだろう。
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